大正時代の女学生たちの習い事とは

習い事の種類が増えた現代では、習い事といえば一体何を思い浮かべるでしょうか。

ピアノにスイミング、最近ではプログラミングなど、少し前の日本ではまだなかった習い事まで増えてきています。

では、大正時代では習い事といえば何をしている人が多かったのでしょうか。

大正時代で人気のあった習い事とは?

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大正時代の女学生

大正時代で比較的資料が多く、どんな生活などをしていたのかを探りやすい当時の女学生がしていた習い事を見てみましょう。

当時の女学生といえば、良家の子女であり、袴をはいて女学校へ通っていく姿を思い浮かべる人も多いと思います。

女学生という存在は大正時代になって現れ始めた、手に職をもち、活動的に動く女性たちとおなじく当時の世相を表す一種の指針だったのです。

では、大正時代にあった習い事のうち、女学生たちが習っていたものにはどんなものがあるのでしょうか。

伝統とモダンさを主張する習い事

地域によっても違いますが、大正時代の女学生が習っていた習い事の中で、一番多く行われていた習い事は茶道でした。

他にはどんな習い事があったのかというと、習字に裁縫、茶道と並んで華道など。

昔から日本に馴染んでいる事を習い事にしている傾向が見られます。

しかし、女学生たちに人気の習い事はこれだけではありませんでした。

今度は日本の伝統とは少し離れますが、ピアノの習い事をするなど、当時としては少しモダンな習い事をしている女学生の姿も目立ったのです。

大半は伝統的な習い事をしていながら、一方ではそれまで日本とは馴染みがなかったモダンな習い事の人気も少しずつ高まっていたのです。

卒業後は結婚?

では、女学生たちの中でどうして茶道などの日本の伝統的な習い事が人気だったのでしょうか。

実は、それは女学生たちに限らず、当時の女性たち全体の立場や生きかたに原因があります。

大正時代、女学生は卒業後したら結婚、というルートをたどる人が少なくありませんでした。

これは女学生だけではありません。

大正時代に生きていた女性たちはある程度の年齢になれば結婚、という生き方をする人がとても多かったのです。

そのため、女性たちにとっては習い事は現代のように趣味や自分の糧とする、というよりも、どちらかというと花嫁修業であるように捉える人が多くいました。

家庭に入っても、恥ずかしくないように、家庭生活で生かせるように、習い事を選ぶ人が少なくなかったのです。

もちろん、習い事=花嫁修行である、とすべての人が考えるわけではありません。

しかし、大正時代では習い事=花嫁修業であるという考え方をする人が多かったのは確かです。

現代では、習い事の種類は広がり、習い事をする人もさまざま。

趣味のための習い事もあれば、自分の糧にするという理由で習い事を選ぶ人もいます。

一方、大正時代の女性は、自分の将来=結婚して家庭に入る未来のため、という考えをもち、習い事を選ぶ人が多かったのです。

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