明治時代と昭和時代にはさまれている大正時代。
長いとはいえなかった大正時代ですが、短い期間であってもそれまでとそのあとの日本を大きく変えた時代だったことは間違いありません。
では、なぜ大正時代は短かったにもかかわらず、そのあとの日本を変えていくほどの影響があったのでしょうか。
大正時代のそんな変化をより知るためには、3つのポイントを抑えることが大切です。
では、そのポイントとはなんなのでしょうか。
日本の動きを大きく変えた戦争
大正時代の日本に大きな影響を与え、その後の日本に大きな影響を与えた出来事3つのうちのひとつは、第一次世界大戦です。
大正時代の日本をおさえるポイントとして、この出来事は外すことができないほど重要です。
この戦争は、ヨーロッパの戦火の外側にいた日本には大戦景気をもたらし、明治末期の不況と財政危機を吹き飛ばす出来事となりました。
また、世界の国々を巻き込んだこの第一次世界大戦は、世界の市場にも影響を与えたことが押さえておきたいところ。
世界の市場に変化が起こることによって、大正時代の日本にも大きな影響を与え、日本はそれをきっかけに大きな変動の時代を迎えるのです。
ガラッとかわった市民生活
第一次世界大戦で大戦景気が起こった日本。
そんな時代に合わせるように、市民の生活も大きく変わりました。
明治時代よりさらに外国の影響を受けた大正時代の市民は、外国の文化をどんどん取り入れていったのです。
例えば、洋食が一般的に食べられるようになったり、洋服を着るようになったりなど、それまでの生活とは大きく変わります。
さらに、就学率が97%を超えるなど、義務教育が普及していきます。
大正時代では、そんな大衆が新しい文化を作り、発展させていったのです。
明治時代から昭和時代にかけての短い大正時代の中で、一般の人々の生活の変化がそれ以降の日本を変える大きなポイントとなるのです。
未曾有の災害が起こしたこと
大正時代をおさえるための3つめのポイント、それは1923年に起きた関東大震災です。
9月1日に起きたこの大震災は死者10万人を出し、被害の総額は当時の国家予算の5倍にもなりました。
また、昼におきたこと、さらに能登半島近くにあった台風の風に煽られ、火の広がりが早かったことも大震災の火事の被害を大きくした理由です。
この大震災は、多くの社会主義者や在日朝鮮人が殺されるきっかけになりました。
さらに、このことで東京から郊外へ移り住む人々が多くなり、ドーナツ化現象と呼ばれる人口移動が起きるのです。
大正時代の流れを抑えるポイントとして、3つあげました。
どれもそのあとの日本を大きく変えるきっかけとなったことばかり。
つまり、そのポイントさえ押さえれば、大正時代の日本のことをより深く理解していくことができるのです。