大正時代の平均身長と平均寿命

現在、日本は世界の国々の中でも特に長生きの国のうちの一つとして知られています。

そして、それは日本に住む方の中でもよく知られていること。

また、一昔前ほどではないにしても、世界の人々と比べて平均身長が少し低いことも知られています。

しかし、平均寿命が長いこと、そして平均身長が世界の国々に比べて低いらしいということもすべて現在の日本のこと。

では、少し前、例えば大正時代の日本人の平均寿命や平均身長は今と比べてどう違っていたのでしょうか。

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大正時代の平均身長と平均寿命

大正時代の平均身長と平均寿命は、現在の日本のものと比べてどれほど違いがあったのでしょうか。

大正時代のとある年での平均身長を見てみると、20歳の時点で男性は162cm、女性は151cmとなっています。

これは、大正元年の平均身長に比べると、男性、女性ともに少し伸びた数字です。

しかし、現在の日本の平均身長と比べると明らかに低く、大正時代から現在に至るまで、男女ともに平均身長は伸びていっていることがわかります。

また、大正時代の平均寿命はとある年では男性42歳、女性43歳となっており、世界の国々の中でも長生きで有名な現在の日本と比べると、だいぶ低い平均寿命となっています。

しかし、現在と比べて低く感じる平均寿命ですが、実はそれまでと比べると乳児死亡率が下がるなど、随分大きな違いがあったようです。

下がった死亡率、それはなぜ?

平均寿命に関して、大正時代の特徴は2つ。

0歳児の死亡率が低くなったこと。

そして、都市部の死亡率も改善されたことです。

実は大正元年、乳児死亡率は全体の25%以上を占めていたのです。

しかし、その死亡率は改善されていきます。

その理由は病院や産院での出産が広まっていったこと、そして粉ミルクも広まり、大正8年には練乳も発売されるなど、乳幼児に関する環境が整っていったためです。

そのため、大正時代の乳児死亡率は下がっていったのです。

インフルエンザが猛威をふるう?

現在では日本人の死亡原因で多いものにはガンなどの病気がよく知られていますが。大正時代の死亡原因で高かったものは現在とは大きく違っています。

当時の死亡原因で飛び抜けて多いもの、それは肺炎、または気管支炎での死亡でした。

他には胃腸炎や結核なども日本人の死亡原因として多い病気でした。

しかし、なぜ肺炎や気管支炎が大正時代の日本人の死亡原因で飛び抜けて多かったのでしょうか。

実は、これ、インフルエンザと関係があります。

当時インフルエンザが流行ったため、その関係で気管支炎での死亡率が上がっていたのです。

大正時代、日本人の平均身長や平均寿命には現在と大きな違いがありました。

大正時代の平均寿命と現在の日本の平均寿命を比べると、その違いにただ驚くばかりです。

この大きな違いは、大正時代から現代に至るまでの医療体制や環境が大きく変わってきたということでもあります。

現在の長寿国で知られる日本になるまでには、大正時代のような時代を経て、環境や医療体制を整えられたことが大きなポイントとなったのです。

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