大正時代の流行3つ

人々のあいだで流行するものはその時代によって様々です。

その時人々が熱狂したものであっても、その熱が去ってから振り返ると、なぜそんなに熱中したんだろう、と思うものも少なくありません。

しかし、その時代に人々のあいだで流行したものを知ると、その時代の動きや雰囲気を知ることができ、自分たちが生まれてはいなかった頃の時代を身近に感じることが出来るのです。

では、大正ロマン、大正デモクラシーなどで知られる大正時代に人々のあいだで流行したものにはどんなものがあったのでしょうか。

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流行歌の時代

大正4年頃、アメリカでは流行歌の時代に突入していました。

しかし、アメリカでは流行歌が広まっていたものの、日本にその流行が入ってくるのはアメリカに3年遅れてのことでした。

アメリカの流行歌がそれほど遅れて入ってきた理由は、ちょうどその頃に輸入税が改正されたため。

レコード、蓄音機に100%の輸入税がかけられるようになったためです。

これでは日本国内でレコードは売れず、流行するわけがありません。

しかし、徐々にその状況はかわっていきました。

アメリカから輸入しにくいなら、ということで、日本国内で会社を作り、新しいレコードの国内生産が始まったのです。

そして、日本ビクターが『波浮の港』や『モンパリ』を出して大ヒットするなど、大正時代での流行につながるのです。

そして後に大正時代は流行歌の黄金時代といわれる時代となりました。

モガ・モボにはゴルフがつきもの?

大正時代は流行のファッションを身にまとったモダンボーイ、モダンガールが街の中を闊歩していた時代でした。

モボ・モガと呼ばれる大正時代の彼ら、彼女たちの間では流行したファッションや持ち物などがありましたが、その中にゴルフも入っていました。

大正時代に街中を闊歩していたモボ・モガの間では、ゴルフをすることも流行の一つだったのです。

さらに、1920年には日本初となるプロゴルファー、福井覚治が現れます。

日本初となるゴルフコースが明治時代に登場してから大正時代にかけて、日本のゴルフは徐々に広まっていったのです。

本が一円の時代?

驚くべきことに、かつて本が一円だった時がありました。

そして、そのきっかけを作った出来事が起こったのが大正時代です。

「円本」と呼ばれる一円の本が誕生したそのきっかけは1923年に起こった関東大震災なのです。

この関東大震災が円本を作るきっかけになったとはどういうことでしょうか。

この大震災では、本の在庫が焼けてしまったりなどして、それまで持っていた本をなくしてしまった人も少なくありませんでした。

そこで、そんな人のために、一冊一円という円本が誕生したのです。

その中には、『現代日本文学全集』全25巻などの本もありました。

また、当時の一円とは大卒の初任給の2%にあたります。

そしてそれらの本を買うことは流行となっていきました。

円本が登場するまでの本はより高価だったのですが、より手に取りやすい金額の本が登場したことにより、本を読んで知識を得ることが人々の間で一般的になっていったのです。

このように大正時代の流行を知ることで、当時の人々が実際に生きていた時代の雰囲気を感じ取ることができることが、当時の流行を知る面白さ、楽しさでもあるのです。

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